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知能教育の理論
脳科学の発達とともに、大脳の成長が顕著な幼児に脳の機能を刺激することによって、知能がどんどん伸びることが実証されてきました。南カリフォルニア大学のJ.P.ギルフォード博士(1897-1987)により、知能には3つの側面があるという「知能構造論(Structureof Intelligence/1956年刊)」が発表されました。これは、知能の複雑で精妙なしくみを分析的かつ統合的に捉えたもので、非常に優れた知能論です。
知能の3つの側面は、考える領域、考える働き、考える所産を言います。そして、この3つの側面に含まれる具体的な要素の組み合わせを「知能因子」と呼びます。「領域」の4つの要素、「働き」の5つの要素、「所産」の6つの要素を組み合わせると4×5×6=120 となり、120 もの知能因子があることになります。
「知能因子」の具体的な呼び名は、「領域」で「所産」を「働き」するとなります。例えば、「図形」で「単位」を「認知」する(CFU)と呼びます。
領域
領域は、扱う分野により、4つに分けられます。
図形…視覚的に捉えられる形や空間
記号…文字や数字や記号など
概念…意味をもった絵や言葉など
行動… 表情やしぐさ、心理的状況、感情など
所産
所産どのような捉え方をするかで、6つに分けられます。
単位…ある一つのもの
分類…同類・同質のなかま
関係…2つのものの関係
体系… 3つ以上のものの間に成立するもの
転換… 変形、置き換え、切り換え
見通し… 洞察、推理
働き
働きは、何をするかにより、5つに分かれます。
認知…知る、わかる、理解する
記憶…覚える、覚えたことを再生する
拡散思考…どんどん思いつく、柔軟に考える、独創的に考える
集中思考… 筋道をたてて考える、論理的に組み立てる
評価… 比較・判断する、選別する